第六回 - 700字文体シャッフル企画

第六回 - 700字文体シャッフル

テーマ: 黄昏

投稿期間: 12月8日 ~ 12月9日

予想期間: 12月10日 ~ 12月11日

参加方法: グーグルフォームに必要事項を入力して送信してください。

参加資格:SCP-JPに著作がある。AIでない。

Q and A

Q.文体シャッフルって?
A.みんなで匿名で文書いて、それを誰が書いたか当てる企画です!だから何書いたかいうなよ!

Q.過去作は?
A.下記リンクから文体シャッフルハブに飛べます!

http://pond-of-lotus.wikidot.com/500or700

Q.構文は?
A.by ukwhatnukwhatn。偉大なる御大に感謝。




author:p51

EianSakashiba×3, meshiochislash, nununu, santou, souyamisaki014, touyou funky


「夕方って嫌いです」

後輩のぶっきらぼうな言葉は、けったいな動画広告のように会話の中へ突然投げ込まれた。夕陽に照らされ、2人の影はおばけのように床へ伸びている。

「なんで?」

「擦り切れて底が抜けそうな靴みたいで、嫌なんです」

後輩は溜め息をついた。吐いた息は白くならずとも、身震いするくらいには冷たい大気が頬を撫でる。11月の屋上は駄弁るのに向いてない。

「サザエさん症候群的な?」

言ってみたはいいものの何か違う気がする。芯を捉えきれてないような、そういう気持ち悪さ。これで微妙な反応が返ってきたら話題を変えよう。

「すみません。サザエさんとは何でしょうか」

「青月ちゃんってサザエさん知らない世代なんだ」

良い感じに話を収拾するにはどうしたものか。そんなことを考えていると、いつの間にか彼女に見つめられていた。吹き付ける寒風を物ともせず、いつも通りの生真面目そうな顔をこちらに向けている。

「先輩が今感じたものが、私が夕方を嫌う理由です」

まずは戸惑いが来て、それから無意識に目を逸らしていた感傷に気が付き、ようやく合点がいった。口から漏れ出る溜め息を抑える気にもならない。

「あーあ、知りたく……いや気付きたくなかったよ。こんな気持ち」

太陽は地平線の下に落ち、夜のとばりがワタシたちを包み込もうとしていた。


目利き部門 優勝

SuamaX

(18 pt.)


準優勝

k-cal

( 9 pt.)


文体部門 優勝

1nar1& konumatakaki
( 4 pt.)


原案者 - meshiochislashmeshiochislash

技術協力 - Dr_KudoDr_Kudo